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Q&A

Aハンディレシーバーによる調査

 盗聴器を自分で探そうと機材を購入された方の中で、お店の店員さんに進められて購入するタイプで非常に多いのが「ハンディレシーバー」です。
 ハンディレシーバーは無線受信機であり、電波に周波数を合わせることで、その電波を受信することができます。盗聴器の電波を受信するには、このハンディレシーバーの周波数を盗聴器の周波数と一致させることが必要になります(参照:「盗聴波を受信する」とは?)。
 盗聴器の周波数は、盗聴器を仕掛けた人間にしか分かりません。場合によっては、盗聴器を仕掛けた人間も周波数を知らないことがあります。そのような中で、ハンディレシーバーの周波数をいくつに合わせたら良いのでしょうか。
 実は、日本国内に出回っている盗聴器のほとんどは、決まった周波数が使われています。
 特に多いのが、398.605MHz、399.455MHz、399.030MHzの三つの周波数です。これらは盗聴器の既知周波数の代表的なものです。ハンディレシーバーによる調査は、この既知周波数を調べる作業になります。
 例えば上記の三つの周波数について調べるとき、まず最初に398.605MHzに合わせ、異常がなければ次の399.455MHzに合わせ、それも異常がなければ次の399.030MHzに合わせます。異常がなければ、また最初の398.605MHzに戻ります。
 これを自動で高速で行ないます。スキャンと言われるレシーバーの機能です。その最中に、例えば399.455MHzの電波に遭遇すれば、ハンディレシーバーのスキャンも399.455MHzのところで止まり、その電波を受信します。
 上記の例では、三つの周波数の盗聴器について調べていることになりますが、当然これらの周波数以外の盗聴器も世の中には存在します。ですので、この三つの周波数以外にも、過去に発見された例のある周波数を100〜200個ほどハンディレシーバーに記憶させ、それらをスキャンします。
 このように盗聴器の周波数を多数記憶させているハンディレシーバーが「盗聴器発見機能付き」と銘打って販売されています。スキャンという機能は一般の無線受信に使われるものであり、盗聴発見のための特殊な機能というわけではありません。
 いまご紹介したハンディレシーバーでの調査は、代表的な既知周波数に加えて、100を越える数の周波数もカバーしているので、ある程度の種類の盗聴器を探せます。
 しかし、盗聴器で使われ得る周波数の範囲内には10万通り以上の周波数が存在し、そのうちの100〜200通りを調べるだけの不完全な調査ということになります。
 また、盗聴器の周波数としてメモリーされた周波数が、盗聴器以外の電波で使われていることもあります。ハンディレシーバーでスキャンすると必ず何回かは電波をキャッチしますが、それらが盗聴器なのかどうかの判断も必要になります。

ハンディレシーバーの特性:200以上の既知周波数を、短時間で調べることができる。
ハンディレシーバーの問題点:登録された既知周波数以外の周波数を使った盗聴器は発見できない。必ずしも盗聴器の電波だけを受信するわけではない。

  1. 簡易型盗聴発見器による調査
  2. ハンディレシーバーによる調査
  3. 必要な調査技術
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